セロリ Celery

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基礎データ DATA

セロリの旬(出回り時期)

※これはセロリの出回り量の割合をグラフ化したものです。農林水産省統計 青果物卸売市場調査 品目別:主要卸売市場計(2022年)を参考にしています

セロリの概要

セロリ

セロリは独特の香りを持ち、スープやサラダに入れると味を引き立ててくれます。香りが強いので好みは分かれるかもしれませんが、セロリにはいろいろな効用があり、古代ギリシャ時代においてもリラックス効果がある野菜として重用されていたそうです。

セロリは「セルリー」や「セルリ」「セロリー」とも表記され、和名は「オランダ三つ葉」といいます。現在おもに流通しているものは香りの弱い「中間種」と呼ばれるもので、ほかに「緑色種」や「白色種」などがあります。

セロリの歴史

セロリの葉

セロリの野生種はヨーロッパからインド西北部にかけての湿地に自生しています。古代ギリシャ、古代ローマ時代には薬用効果のある野菜として使用され、葬儀や祭り、魔除けなどにも使われていたそうです。

栽培が始まったのは16~17世紀頃。イタリアやフランスで食用として広まり、その後19世紀頃までにはヨーロッパ全域とアメリカにも伝わったといわれます。

日本へは、文禄・慶長の役(1592~1598年)で出兵した加藤清正が朝鮮半島から「東洋種」のセロリを持ち帰ったという説があり、そのことからセロリには「清正人参」という異名があります。江戸時代になるとオランダ船によって「西洋種」が入ってきましたが定着しませんでした。さらに幕末や明治時代にも栽培に挑戦しましたが、香りが強すぎて受け入れられなかったようです。

現在出回っているセロリは、香りが比較的弱いアメリカの品種で、昭和50年代頃から一般的になりました。

セロリの選び方(見分け方)

選び方

葉に張りがあってみずみずしく、香りのよいものを選びましょう。また茎が白くて太く、縦のスジがくっきりしているものがよいセロリです。切り口が変色していたり葉が黄色くなっているものは鮮度が落ち、切り口にス(空洞)ができているものは食感が悪くかたいことがあるので避けましょう。

セロリの保存方法

葉と茎を切り分け、それぞれをラップで包むかポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。あまり日持ちしないので2~3日で使い切るようにしましょう。スープや煮込み料理に使うなら、薄切りにして冷凍すれば2週間程度は保存可能です。

セロリの食べ方

スープ、煮込み料理、サラダなど

サラダなどでシャキシャキ感を楽しみたいなら、しばらく冷水につけておくとパリッと歯ごたえがよくなります。食感をよくするため、茎のスジはピーラーか包丁でそぎましょう。

セロリは「ブーケガルニ(香味野菜の束)」の1つなので、スープやシチューなどの煮込み料理では肉の臭み消しや風味付けとして活躍します。葉に近い部分のほうが香りが強いので煮込み料理に適しています。

セロリの栄養と効能

生:カリウム(410mg)

注目成分

アピイン、セダノライド、ビラジン

期待される効能

高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、がん予防、ストレス緩和

セロリは「アピイン」や「セダノライド」「ピラジン」などの成分によって、特有の香りがします。「アピイン」は気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果があり、「セダノライド」はがん予防に効果があるといわれます。また葉に多く含まれる「ピラジン」は血液をさらさらにする作用があるといわれます。

おもな栄養成分としては、体内の余分なナトリウムを排出させ血圧上昇を抑える作用のあるカリウムがあげられます。また葉にはβカロテンが多少含まれているので活性酸素の除去に効果が期待できます。

セロリの種類(品種)

セロリ(中間種)

セロリ(中間種)

一般的にセロリとして流通しているものは「コーネル619」という「中間種」の品種が多くを占めています。コーネル619は昭和30年代頃から普及し、今も栽培されているロングセラーです。長さは40cmくらいで薄緑色の茎は厚みがあり、スジがやわらかめで香りがソフト。サラダやスープなどに適しています。株のままだと大きいので、1本〜数本にばらして売られることが多いです。なお、主産地の長野県ではコーネル619の選抜・改良した「幸みどり」という品種も誕生しています。

グリーンセロリ(緑色種)

グリーンセロリ(緑色種)

茎の部分が緑色のセロリ。セロリの消費量が多いアメリカではこのタイプが好まれています。肉厚でスジは少なめですが、香りが強いのが特徴です。品種は「ユタ」や日本で育成された「トップセラー」などがあり、一般的なセロリより小さいものは「ミニセロリ」と呼ばれることもあります。

ホワイトセロリ(白色種)

ホワイトセロリ(白色種)

茎が白くて細いセロリ。流通しているものの多くは「ミニホワイト」という品種を水耕栽培したものです。三つ葉のような形をしていて、やわらかくてスジが少ないのが特徴。また特有の香りも比較的少ないため食べやすく、サラダやスープなどにもよく合います。

キンサイ(芹菜)

キンサイ(芹菜)

「スープセロリ」とも呼ばれる野生種に近い東洋在来種。茎はうす緑色で細くてやわらかめ。香りが強く、中華料理のスープや炒め物などによく利用されます。なおスープセロリと呼ばれるものにはヨーロッパの在来種もあり、こちらは茎が濃い緑色で細長くスープやサラダに使われます。

各地の年間収穫量 セロリ

円グラフと下表の割合(%)が違うときは?

上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。

下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。

上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。

出典:農林水産省統計

2021年のセロリの収穫量のうち最も多いのは長野県で、約1万2,600トンの収穫量があります。2位は約5,760トンの収穫量がある静岡県、3位は約3,460トンの収穫量がある福岡県です。

栽培面積・収穫量の推移

出典:農林水産省統計

2021年のセロリの栽培面積は約541ヘクタール。収穫量は約3万トンで、出荷量は約2万8,800トンです。

セロリの輸入先と輸入量

出典:財務省統計

セロリはアメリカ、メキシコ、台湾の3か国から輸入されています。アメリカからの輸入量は約1,842トンで、全体の約60%を占めています。メキシコからの輸入量は約1,089トンで、全体の30%以上を占めています。台湾からの輸入量は約130トンです。

年別輸出入量

出典:財務省統計

セロリは海外から輸入されています。2022年の輸入量は約3,061トンで輸入額は約5億8,543万円です。輸入量は前年と比べると1,427トン(約32%)減少しています。

野菜写真

セロリの写真

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