ルッコラ ロケットサラダ Rocket Salad
基礎データ DATA
ルッコラの概要
ルッコラはおもにサラダや料理の付け合わせに利用されるハーブの一種です。別名「ロケットサラダ」とも呼ばれ、ゴマのような香りを持ち、ほのかに辛味があるのが特徴。葉は丸みがあり、切れ込みは浅めで長さは15~20cmほど。また、若い葉は「ベビーリーフ」として販売され、サラダなどに使われています。
国内で出荷されているルッコラの多くは水耕栽培ですが、秋から冬にかけて露地物も出回ります。露地物は風味が強く、長さも30~40cmと大きめです。
ちなみに「ルッコラ」という名はイタリア名で、英名は「ロケット」、和名は「キバナスズシロソウ」といいます。また「エルーカ」や「アルギュラ」という呼び名もあります。
ルッコラの歴史
ルッコラは地中海沿岸が原産とされています。ローマ帝国の頃にはすでに栽培されていたといわれる歴史の古い野菜で、のちにイギリスやアメリカなどにも広まりました。
日本にいつ頃渡来したのかはわかりませんが、ルッコラが急速に広まったのは1990年代頃にイタリア料理がブームになったのがきっかけです。そのため英語名のロケットではなく、イタリア名のルッコラで広まりました。
ルッコラの選び方(見分け方)
香りがよく、茎がピンとしていて葉先まで張りがあり、みずみずしさを感じるものが良品です。葉が枯れていたり切り口が変色しているものは古くなっています。
周年出回っている水耕栽培のものは葉がやわらかめですが、露地物は成長するにしたがって香りや風味が強くなります。若いほうが苦味は少ないので、強い風味が苦手な人は、大きすぎないものを選びましょう。
ルッコラの保存方法
冷蔵庫の野菜室で保存します。日持ちの目安は2日ほど。新聞紙などで包んでからポリ袋に入れておくと乾燥を防止できます。その際、水で湿らせたキッチンペーパーを切り口に当てておくと、より鮮度を維持できます。
ルッコラの食べ方
サラダ、パスタ、ピザ、お浸し、炒め物、料理の付け合わせ、ソースなど
ルッコラは生食はもちろん加熱してもおいしく食べられます。生食の場合は適当な長さにカットして、料理の付け合わせにしたり、サラダに混ぜたりすればOK。トマトやチーズとの相性もよく、パスタやピザなどにもおすすめです。
加熱すると辛味や苦味がやわらぐので、大きく育ったものや風味が強いものは、オリーブオイルで炒めたり、ゆでてお浸しにしたりするとよいでしょう。また、フードプロセッサーを使えば香りを生かしたソースが作れます。
ルッコラの栄養と効能
生:βカロテン当量(3600mcg)、カリウム(480mg)、葉酸(170mcg)、ビタミンC(66mg)、カルシウム(170mg)、ビタミンK(210mcg)、鉄(1.6mg)
注目成分
アリルイソチオシアネート
期待される効能
高血圧予防、がん予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、貧血予防、風邪予防、骨粗鬆症
ルッコラは抗酸化作用のあるβカロテンや高血圧予防をサポートするカリウムを豊富に含んでいます。またビタミンCは風邪予防や美肌効果によいとされ、鉄や葉酸は貧血予防に効果的です。ビタミンKは血液の凝固や骨の形成に関わり、カルシウムとの相乗効果で骨粗鬆症予防にも期待できます。
辛味成分のアリルイソチオシアネートは抗菌作用や消化を促進する効果があるといわれています。
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ルッコラの種類(品種)
各地の年間収穫量 ルッコラ
円グラフと下表の割合(%)が違うときは?
上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。
下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。
上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。
出典:農林水産省統計
2022年のルッコラの収穫量のうち最も多いのは埼玉県で、約51トンの収穫量があります。2位は約25トンの収穫量がある茨城県、3位は約17トンの収穫量がある福岡県です。
栽培面積・収穫量の推移
出典:農林水産省統計
2022年のルッコラの栽培面積は約39ヘクタール。収穫量は約157トンで、出荷量は約150トンです。