アーティチョーク 朝鮮アザミ Artichoke

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    アーティチョーク

  • アーティチョーク(葉)

    アーティチョーク(葉)

基礎データ DATA

  • 分類:キク科チョウセンアザミ属
  • 原産地:地中海沿岸
  • 季節の分類:春
  • 多く出回る時期:5月~7月頃

アーティチョークの概要

アーティチョーク

アーティチョークは「朝鮮アザミ」という和名を持つキク科チョウセンアザミ属の植物です。日本ではおもにフランス料理やイタリア料理などのレストランで使われることが多く、一般家庭ではあまりなじみがありません。一方、欧米ではよく利用されている食材の1つで、瓶詰めにしたものもポピュラーです。

食べるのは10~15cmくらいの若いつぼみの部分。加熱するとホクホクとした口当たりで、ほんのりと甘味があり、その風味は「ゆり根」や「そらまめ」にたとえられることもあります。つぼみはガク(萼)がウロコにように重なっていて、その見た目は個性的。緑色のものと紫色のものがありますが、日本では緑色のものがほとんどです。

青果はアメリカやフランスなどから輸入しているほか、国内産も少量ながら出回っています。旬の時期は5月から7月頃。つぼみが開く前に収穫されます。

アーティチョークの歴史

アーティチョーク

アーティチョークは地中海沿岸が原産地とされます。ヨーロッパでは古くから食べられていたようで、イタリアでは9世紀頃には栽培が行われていたといわれています。のちにフランスやスペインにも広がり、さらに移民によってアメリカ大陸にも伝わりました。

日本へは江戸時代に渡来しましたが普及はせず、現在もそれほど認知度は高くありません。

アーティチョークの選び方(見分け方)

選び方

つぼみが開いておらず、ガクが肉厚で張りのあるものがおすすめです。また、全体がふっくらとしていて傷が付いておらず、切り口がみずみずしいものがよいでしょう。つぼみが開いたものはかたくなっていることがあります。

アーティチョークの保存方法

アーティチョーク

ラップをするかポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。アーティチョークはあまり日持ちしないので、2~3日を目安になるべく早く食べましょう。できれば購入した当日に食べることをおすすめします。

アーティチョークの食べ方

アーティチョーク

サラダ、炒め物、グリル、煮込み、パスタなど

アーティチョークは、ガクの根元と、「ボトム」や「ハート」と呼ばれる芯の部分を食用とします。そのため可食部がとても少なく、廃棄率(食べずに捨ててしまう部分)は80%にもなります。

調理法としては、丸ごとゆでるやり方と、あらかじめ可食部をカットしておく方法があります。丸ごとゆでる場合は、つぼみの先を少しカットしてから30~40分ほどゆで、串がスッと通るくらいのやわらかさになったらOK。ガクを1枚ずつはがして、ガクの根元を歯でしごくように食べます(葉先はかたいので残します)。味付けにマヨネーズやバターなどのソースをつけるのが定番です。

ガクをすべてむくと、中心部に花びらになるワタが出てきます。このワタは食べられないので取り除きます。その下の芯が「ボトム」または「ハート」で、ホクホクとしておいしい部分です。

あらかじめカットする場合は、ガクを1枚ずつ外してワタを取り除き、芯の部分を切り出しておきます。このとき、断面が空気に触れると変色してくるので、カットしたらレモン汁をかけるか、レモンをしぼった水につけておきましょう。あとはガクと芯をゆでるなどして食べます。

アーティチョークの栄養と効能

ゆで:食物繊維総量(8.6g)カリウム(380mg)、葉酸(76mcg)

期待される効能

便秘予防、高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、貧血予防

アーティチョークは腸の働きを整える食物繊維を豊富に含み、総量のうち6.3gがコレステロールの吸収を抑制する作用のある水溶性食物繊維です。また造血作用のある葉酸や、高血圧予防によいとされるカリウムも多く含んでいます。

アーティチョークの種類(品種)

アーティチョーク

アーティチョーク

朝鮮アザミの若いつぼみで、サイズは12cm前後。花びらのようにガクが何枚も重なっていて、ガクや芯の部分を食用とします。緑色種と紫色種がありますが、日本では緑色種のほうが多いです。ちなみに朝鮮アザミの由来は、「外来」の「薊(あざみ)」という意味。ここでいう朝鮮は「外来」という意味なので、かつての朝鮮王国とは関係ありません。

アーティチョークの輸入先と輸入量

出典:財務省統計

アーティチョークはフランス、イタリア、アメリカの3か国から輸入されています。フランスからの輸入量は約2トンで、全体の50%以上を占めています。イタリアからの輸入量は約1.1トンで、全体の30%以上を占めています。アメリカからの輸入量は約323キロです。

年別輸出入量

出典:財務省統計

アーティチョークは海外から輸入されています。2022年の輸入量は約3.4トンで輸入額は約613万円です。輸入量は前年と比べると2トン(約140%)増加しています。

主要生産国(上位5か国)

出典:FAOSTAT(2021年)

アーティチョーク生産の上位5か国は、イタリア、エジプト、スペイン、アルジェリア、ペルーです。1位のイタリアの生産量は年間約37万6,280トンで全体の約26%を占めています。2位のエジプトは年間約31万5,408トンで全体の約21%、3位のスペインは年間約21万4,560トンで全体の約15%です。

野菜写真

アーティチョークの写真

野菜写真

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