桜島大根 だいこん ダイコン 大根

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基礎データ DATA

  • 生い立ち:鹿児島県で古くから栽培

桜島大根の特徴

巨大なかぶを思わせる大きな丸形の「桜島大根」は、鹿児島県を代表する地域野菜です。最大の特徴は、ギネスブックで世界一に認定されたその大きさ。普通に出荷されるものでも7~10kgくらいありますが、大きいものは20~30kgになることもあります。また、肉質は緻密でありながらやわらかく、加熱しても煮崩れしにくいので煮物に最適。生食でも甘味があり、食味のよい大根です。

収穫時期は1月から2月頃。これほど大きな大根ができるのは、冬でも温暖な鹿児島の気候と、桜島の火山灰土という特殊な土壌のおかげといわれます。また桜島大根は葉が放射状に大きく広がるのも特徴の1つ。収穫を控えた畑では、地表を覆うように葉が広がっている光景が見られます。

桜島大根が書物で初めて登場したのは、貝原益軒の「大和本草」(1709年)の「薩摩大根」とされます。その後に薩摩藩が作成した「成形図説」(1804年)には桜島大根の写生図が残されています。ただ、これらが現在の桜島大根と同種かどうかは不明です。大和本草では「普通の大根よりも大きい」としか記されておらず、成形図説に描かれている桜島大根は丸形ではありません。一方、1906年に書かれた「常用救荒飲食界之植物誌」では「根はほとんど球形にして中央豊肥」など現在の桜島大根と同じ特徴が記されています。

桜島大根の選び方(見分け方)

なるべく形が整っていてふっくらと丸みがあり、表面がなめらかで傷が少ないものを選びましょう。葉付きの場合、葉にみずみずしさが感じられるか、変色していないかなどを確認します。

桜島大根の保存方法

新聞紙に包んで冷暗所で保存しましょう。葉付きのものは葉を切り分けて、早めにゆでるなどしておきます。

桜島大根はサイズが大きいので、一度に使い切るのは大変です。カットした使いかけのものは、ラップでぴったりと包み冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

桜島大根の食べ方

桜島大根は煮物やおでん、ブリ大根のほか、サラダや味噌汁、大根おろしなど、さまざまな食べ方ができます。また、ふろふき大根や田楽で食べると、桜島大根の風味をしっかりと味わえます。煮物にする際は、米のとぎ汁またはスプーン1杯のお米を入れて下ゆでするとよいでしょう。

桜島大根は干してもおいしいので、切り干し大根を作るのもおすすめ。葉は、小さく刻んで油揚げと一緒にごま油で炒めたり、漬け物にするとよいでしょう。

産地の鹿児島県では、かす漬けにした「薩摩漬け」が名物として知られています。

桜島大根の旬(出回り時期)

桜島大根の収穫時期は12月末から2月上旬頃です。