モヤシ Bean sprout

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  • 大豆もやし

    大豆もやし

基礎データ DATA

  • 分類:マメ科ササゲ属(緑豆もやし)
  • 原産地:インド(緑豆)
  • 季節の分類:周年
  • 多く出回る時期:周年

モヤシの概要

緑豆 ブラックマッペもやし 大豆もやし

もやしは緑豆などを発芽させたスプラウトのひとつです。みずみずしくシャキシャキとした食感で、和食や中華、東南アジアなどさまざまな料理に利用されています。

原料としては「緑豆」「ブラックマッペ」「大豆」が一般的。これらは中国やタイ、ミャンマーなどから輸入されていて、国内産原料を使用したもやしはほとんど流通していません。一方、栽培は国内の工場で行われています。そのため、原料さえ確保すれば天候に左右されることなく、安定した供給が可能です。価格変動も少ないので、もやしは「物価の優等生」といわれています。

ちなみに、もやしの白さは日光に当てずに暗室で育てる「軟白栽培」によるもの。かつてはもやしを白くするため、多くのメーカーが漂白剤を使用していましたが、現在では禁止され漂白したものは出回っていません。

なお、かいわれ大根や豆苗などのスプラウト類は「かいわれ大根」のページで紹介しています。

モヤシの歴史

もやしがいつ頃から食べられるようになったのかは不明ですが、平安時代の「本草和名」の「大豆黄巻」の項目に「和名 末女乃毛也之(まめもやし)」という記述があります。少なくともこの時代に「もやし」という名前は存在していたようです。また、江戸時代の「農業全書」(1679年)には、「緑豆」の項目で「緑豆をもやしにして味甚よし」という記述があるので、この頃にはもやしを食べる習慣があったことがうかがえます。

もやしが普及したのは第二次世界大戦後のこと。タイやミャンマーからブラックマッペが輸入されるようになってからです。1980年代後半からは中国産の緑豆の輸入が増加したことで緑豆もやしが主流となり、現在に至っています。

モヤシの選び方(見分け方)

選び方

太さがあり全体が白くて張りのあるものがよいでしょう。ひげ根は短めのほうが口当たりがよくおすすめ。変色していたり、折れたものが多い場合は避けます。もやしはパッケージに製造日が書かれているのでそれも要チェック。大豆もやしは豆が開いていないものが良品です。

モヤシの保存方法

もやしは基本的に日持ちしません。袋に消費期限が書かれていますが、なるべく早く、できればその日のうちに食べるようにしましょう。購入後はすぐに冷蔵庫に入れます。保存は低温のほうがよいので、野菜室よりも冷蔵室かチルド室のほうがおすすめです。

モヤシの食べ方

炒め物、蒸し物、鍋物、お浸し、和え物など

もやしは軽く水洗いして、ゆでる、蒸す、炒めるなどの簡単な調理で食べられます。加熱しすぎるとシャキシャキとした歯ごたえがなくなるので、炒めるときは短時間でさっとすませるのがポイントです。

ゆでる場合は、沸騰したお湯からゆでるより、水からゆでたほうがシャキシャキ感が残ります。ゆでたあとは、ザルにあけるなどしてそのまま冷ますのがコツ。水にさらすと水っぽくなってしまいます。

なお、もやしのひげ根はそのまま食べられます。口当たりをよくしたい場合は取り除いてもよいでしょう。

大豆もやしはスープや和え物などに使われることが多く、ブラックマッペもやしは水分が少なく炒めてもしんなりとしにくいため、鉄板焼きやお好み焼きにも向いています。

モヤシの栄養と効能

緑豆もやし/ゆで:カリウム(24mg)、葉酸(33mcg)、鉄(0.6mg)

注目成分

アスパラギン酸

期待される効能

高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、貧血予防

緑豆もやしには新陳代謝を促して疲労回復に作用するアスパラギン酸が含まれています。また高血圧予防に効果があるとされるカリウムや、貧血予防によいとされる葉酸や鉄分も多少含まれています。

もやしは一度にたくさんの量を食べてもカロリーが少ないのでダイエット食としても有効です。ただし、もやしに限らず低カロリーだからといってそれだけを食べ続けるのは栄養バランスに問題があるのでやめましょう。

モヤシの種類(品種)

緑豆もやし

緑豆もやし

緑豆(グリーンマッペ)を原料にしたもやしです。軸が太めで水分をほどよく含み、シャキシャキとした食感。価格が手頃で、炒め物や鍋物、和え物などさまざまな調理に利用できる便利な食材です。国内ではこの緑豆もやしが主流で、さらに食べやすくひげ根をカットした「根切りもやし」もあります。原料の緑豆はおもに中国などから輸入しています。

大豆もやし

大豆もやし

別名「豆もやし」とも呼ばれ、大豆を原料としたもやし。軸はやや太く、豆が付いているので歯ごたえがあり、豆のうまみも感じます。韓国料理のビビンバやナムルなどによく利用されていて、サラダにも最適。粒の小さな大豆を使った「小粒大豆もやし」もあります。原料の大豆はアメリカやカナダ、中国などから輸入されています。

ブラックマッペもやし

ブラックマッペもやし

ブラックマッペ(黒緑豆)が原料のもやしで、「黒豆もやし」ともいいます。緑豆もやしに比べて細長く、水分が少ないため調理してもシャキッとした歯ごたえが残るのが特徴です。広島風お好み焼きや鉄板焼き、ラーメンのトッピングなどにおすすめ。ちなみにブラックマッペは和名を「毛蔓小豆(けつるあずき)」といい、原料はおもにタイやミャンマーなどから輸入しています。

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