うり 瓜 Oriental pickling melon

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基礎データ DATA

ウリの概要

白うり(成長途中)

うりには「白うり」や「はぐらうり」「はやとうり」などいろいろな種類があります。いずれも淡泊な味なので、酢の物や漬け物などにして食べるのが一般的。パリッとした食感が好まれています。

白うりはメロンやキュウリと同じウリ科キュウリ属で、夏が旬。熟しても甘味はなく、水分もキュウリに比べて少なめですが、さっぱりとした食味が暑い季節にピッタリです。

店頭では淡い緑色のものが売られていますが、完熟すると皮が白くなります。

ウリの歴史

白うり(幼果) 白うり(花)

白うりはインドから中国南部にかけての地域が原産地と考えられていて、奈良時代にはすでに日本に渡来していました。当時から漬け物などに利用されていて、平安時代の書物「延喜式(えんぎしき)」や「和名抄(わみょうしょう)」にも記載があります。

江戸時代には一般に普及していたようで、「越瓜」や「菜瓜」などの異名でも登場します。この越瓜とは「越の国」から渡ってきたというのが由来だそうです。

「はやとうり」は大正時代にアメリカから鹿児島県に導入され、「薩摩隼人」の隼人を付けてこの名前になりました。

沖縄県では「モーウィ」という名の赤うりがよく食べられていますが、これは15世紀前に伝わったといわれています。

ウリの選び方(見分け方)

選び方

持ったときに重みがあり、皮にツヤがあるものを選びましょう。皮に傷や変色があるものは避けたほうが無難です。

ウリの保存方法

新聞紙などで包んでポリ袋に入れて冷暗所で保存します。気温が高い場合は冷蔵庫の野菜室へ入れたほうがよいでしょう。あまり日持ちしないので早めに調理しましょう。

ウリの食べ方

浅漬け、塩漬け、味噌漬け、奈良漬け、鉄砲漬け、酢の物など

白うりは縦半分に切って中の種とわたをスプーンなどで取り除き、漬け物に。皮はむかなくても大丈夫ですが、気になるようなら薄くむいてもよいでしょう。らせん状に切ったもの塩水に浸けて干す「雷干し」や、薄切りにして塩もみしたものを酢の物にしてもパリッとした歯ごたえが楽しめます。

そのほかのうり類も基本的に同じような調理法で食べられます。アクが気になる場合はカットしたものを水にさらしたり、断面をこすり合わせるなどしてアク抜きをするとよいでしょう。

ウリの栄養と効能

白うり/生:カリウム(220mg)

期待される効能

高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防

白うりはナトリウムを排出して血圧の上昇を抑制する作用があるとされるカリウムを含んでいます。ただし、白うり自体を塩などで漬け物にして食べることが多いため、食べ過ぎると塩分の過剰摂取になるので気をつけましょう。

ウリの種類(品種)

白うり

白うり

一般的な白うりは、果皮が淡い黄緑色で長さ20~30cm程度、直径3~7cmくらいの円筒形をしています。肉質が締まっていて歯ごたえがよいので、浅漬けや奈良漬け、鉄砲漬けなどに最適。小ぶりのものは薄切りにして酢の物にしても美味です。品種は一代雑種のものもありますが、「さぬき白瓜」や「東京大白瓜」「沼目白瓜」などの在来種も多くあります。

はやとうり(隼人瓜)

はやとうり(隼人瓜)

西洋梨のような形で、皮の表面が少しデコボコとしていて浅い溝があります。果皮の色は緑色のものと白いものがあり、どちらも歯ごたえがよく淡泊な味わいです。奈良漬けや福神漬けなどに使われるほか、酢の物や炒め物にも使えます。サイズが小さいものは皮が薄いのでそのまま食べても大丈夫です。ちなみにはやとうりはウリ科ハヤトウリ属で、白うりとは別のグループになります。別名「千成瓜(せんなりうり)」。

はぐらうり

はぐらうり

白うりの仲間で果皮が濃い緑色の青系と、淡い緑の白系があります。長さは20~30cmくらいで、青系のはぐらうりは果皮に細い縞が入るのが特徴です。ほかのうりと比べて肉質がやわらかく、浅漬けや酢の物に最適。歯がぐらぐらした人でも食べられることからこの名が付けられたそうです。おもに千葉県で栽培されています。

モーウイ(赤うり)

モーウイ(赤うり)

おもに沖縄県で栽培されているうりで、地元では「モーウイ(モーウィ)」と呼ばれています。皮が薄茶色〜赤茶色で、果肉は白く長さが30cmほどになります。水分が多くてきゅうりのようなさっぱりとした味わいで、生のままスライスしてサラダや酢の物にして食べるほか、炒め物や煮物にも使えます。

各地の年間収穫量 うり

円グラフと下表の割合(%)が違うときは?

上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。

下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。

上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。

出典:農林水産省統計

2022年のうりの収穫量のうち最も多いのは徳島県で、約3,800トンの収穫量があります。2位は約494トンの収穫量がある千葉県、3位は約91トンの収穫量がある福岡県です。

栽培面積・収穫量の推移

出典:農林水産省統計

2022年のうりの栽培面積は約81ヘクタール。収穫量は約4,810トンで、出荷量は約4,740トンです。

野菜写真

ウリの写真

野菜写真

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