じゃがいも 農林1号(ばれいしょ農林1号)

登録日:2023年10月15日

農林1号(ばれいしょ農林1号)

農林1号(ばれいしょ農林1号)

これは「農林1号」という品種名のじゃがいもです。店頭でよく見かけるじゃがいもには「メークイン」や「キタアカリ」「インカのめざめ」といった比較的わかりやすい名前が付けられていますが、これは古めかしい名前。

農林1号(ばれいしょ農林1号)

というのも、農林1号は1943年(昭和18年)に農林認定品種としてじゃがいもで初めて登録されたものになります。登録第一号なので「馬鈴薯農林1号」というわけですね。

農林1号(ばれいしょ農林1号)

育成地は北海道農業試験場で、交配親は「男爵」と「デオダラ」。いもの形は扁球形で、目の深さは男爵よりやや浅く、皮は白黄色で肉色は白色をしています。またホクホクとした粉質で、イモ特有の香りがあり、粉ふきいもやマッシュポテト、ポテトサラダ、ポテトチップスなどに適しています。

農林1号(ばれいしょ農林1号)

流通量が少ない品種ですが、かつては食用だけでなく澱粉の原料などにも使用され、昭和40年代には全国で5万ヘクタールもの栽培面積があったのだそう。しかし品種の多様化などにより、平成後期には100ヘクタール以下にまで減少してしまったそうです。ちなみに農林1号の孫として「デジマ」、ひ孫には「ニシユタカ」が誕生しています。

農林1号(ばれいしょ農林1号)

今回入手した農林1号は、少しごつごつとした男爵のような外観で目は浅めでした。電子レンジで加熱すると、特徴通りホクホクした食感で、そのまま何もつけなくてもじゃがいも特有の甘味とうまみが感じられて美味です。そして軽くマッシュしてマヨネーズであえると、これぞポテトサラダといった素敵な仕上がりに。初めて食べた農林1号ですが、とてもおいしくて意外な発見でした。

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