じゃがいも 紫月(しづき)
登録日:2023年10月29日
紫月(しづき)
「紫月」というじゃがいもが売られていたので購入しました。紫色の月とは、何とも趣きのある名前ですね。調べてみると、農研機構の北海道農業研究センターにおいて「長崎紫」と「十勝こがね」を組み合わせて育成され、2013年(平成25年)に品種登録されています。
特徴としては、果皮が紫色で果肉は淡黄色。いもの形は球形で肉質はやや粘質で舌触りがよく、煮崩れが少ないので煮物料理に向いています。食味は「男爵」並に優れていて、表面の目が少なくて浅いため、皮がむきやすいというのも魅力です。
そしてこの紫月という名前は、紫色の果皮と、果肉の断面が満月のように見えることが由来なのだそう。ちなみに親の十勝こがねは2000年(平成12年)に品種登録されたホクホク系のじゃがいもで、長崎紫は古くからある在来種になります。
また紫月は栽培面においても利点があります。ジャガイモシストセンチュウ抵抗性があり、さらに褐色心腐や中心空洞といった生理障害もあまり見られないとのこと。消費者にはあまり関係ありませんが、優れた食味と病害虫に強い性質を持ち合わせているのは生産者にとっては大きなメリットです。
今回購入した紫月は、満月というほどまん丸ではありませんでしたが、断面はきれいな淡黄色で、果皮は黄土色がかった赤紫色でした。早速じゃがバターにして食べてみたところ、食感はしっとりとホクホクの中間程度で甘味があってとても美味。カレーにも使ってみたら、特徴通り煮崩れせず2日目も形をとどめていました。
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