なす 小布施丸茄子
登録日:2023年10月22日
小布施丸茄子
これは長野県の「信州の伝統野菜」の1つ「小布施丸茄子」です。小布施町など北信地方の千曲川沿いにおいて100年以上前から栽培されてきたもので、重さが300gほどになる巾着型の丸いなすになります。
果皮はツヤの少ない黒紫色で、果肉は緻密でかたく、加熱しても煮崩れしないのが特徴。ほのかに甘味があり、味噌炒めやステーキ、焼きなす、天ぷら、カレーの具など幅広い食べ方ができます。地元では「おやき」の具材としても利用されています。
そんな小布施丸茄子ですが、多くの在来種がたどったように、昭和30年頃から生産量が減少していきます。病気にはそれほど弱いわけではないものの、収穫量が少ないなどの理由から、効率よく栽培できるF1種へと替わっていったそうです。しかし2006年(平成18年)に「信州の伝統野菜認定制度」ができたことで在来種が見直され、少しずつ生産量が増えてきているとのこと。
この小布施丸茄子は下膨れ型の丸い形をしていて、全体が黒々としていました。重さは約250g程度で、直径は約7.5cmほど。手に持つと、見た目よりもずっしりと重みを感じます。
さっそくなすステーキにして食べてみると、果肉がしっかりしているのにジューシーさとやわらかさもあって口当たりよし。クセがまったくなくて食べやすく、皮も気になりません。天ぷらや素揚げにしてみても、ほのかな甘味とともにとろりとした食感が感じられてとてもおいしかったです。
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