なす あのみのり
登録日:2024年7月7日
あのみのり
「あのみのり」というなすを購入しました。育成したのは農研機構で、2009年(平成21年)に品種登録されています。見た目は普通のなすですが、じつは受粉しなくても実をつけるという大きな特徴を持ちます。
通常、なすの栽培においては、果実を大きくするには受粉が必要です。ところがあのみのりは単為結果性を持つため、受粉をしなくても自然に果実が大きくなります。実をつけるための着果促進処理もしなくてよいため、作業効率が大幅にアップするというわけです。
育成にはイタリアから導入した「Talina」と、日本の「中生真黒」「なす中間母本農1号」を使用したとのこと。これらの特性を受け継いで誕生したあのみのりは、形が一般的な長卵形で光沢があり、サイズは「千両二号」よりもやや重くなるそうです。
今回購入したものは長さが17cm前後でふっくらとしていて、重さは150~170gほどと大きめでした。果皮は濃い黒紫色でツヤがあり、トゲもピンとしていて鮮度良好。まずは炒め物にして食べてみたところ、果肉が緻密かつなめらかでおいしいです。
また煮浸し風にしてもしっとりとしていて、天ぷらや素揚げにしても美味。やわらかくみずみずしさも感じられました。今回は漬け物にはしませんでしたが、あのみのりは漬け物にもよく合うのだそう。
ちなみに2016年には、あのみのりよりも側枝が出やすく1株当たりの収量が多い「あのみのり2号」が品種登録されています。さらに、特性など詳細は不明ですが「あのみのりパワー」も2023年に出願済み。また、タキイからも2017年に単為結果性のある「PC筑陽」、2022年に「PCお竜」が発表されています。
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