じゃがいも ノーブルシャドー

登録日:2025年11月16日

ノーブルシャドー

ノーブルシャドー

これは2025年(令和7年)に品種登録された果皮・果肉ともに濃紫色の「ノーブルシャドー」です。農研機構が育成したじゃがいもで、親の組み合わせは「05091-13」×「勝系28号」。母親の05091-13は果肉が濃紫色をしていて、父親の勝系28号は果肉が赤色でジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持ち、これらの性質が受け継がれているとのことです。

ノーブルシャドー

この濃紫色や、いもの形、そして「シャドー」という名前の響きなどから、2009年に品種登録された「シャドークイーン」が頭をよぎりましたが、どうやらシャドークイーンの後継として期待されているのだそう。

ノーブルシャドー

というのも、シャドークイーンはその色合いからカラフルポテトの1つとして利用されていますが、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を持ちません。そのため生産量やいもの形状などに影響が出やすいとされます。一方ノーブルシャドーはその弱点をカバーでき、さらには疫病とそうか病にも強いという特性を持ちます。

ノーブルシャドー

果肉は粘質で煮崩れは少なく、紫色の色素であるアントシアニン含有量がシャドークイーンよりも多め。また形はシャドークイーンほど長くなく卵形となっています。今回入手したノーブルシャドーはサイズがまちまちで、大きなもので長さ約11㎝、小さなものが7cmほどでした。表面は黒っぽい紫色で、目が浅くて「メークイン」のようなつるっとした形。カットするとじゃがいもらしからぬ色の果肉をしています。※写真左がノーブルシャドー、右がシャドークイーン

ノーブルシャドー

これをポテトフライにしてみたところ、なかなか派手な色に仕上がりました。食感はねっとり気味で甘味があり、肉質は締まった感じです。電子レンジで加熱するだけでもおいしく、料理の付け合わせにも色のアクセントとして活躍します。ちなみに薄くスライスしてチップスにもしてみたのですが、こちらは弱火でも焦げやすくて作るのが難しかったです。揚げ物にするより蒸したり煮物にしたり、ポテトサラダなどにするとよいかもしれません。

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