かぶ 杉箸アカカンバ

登録日:2024年12月23日

杉箸アカカンバ

杉箸アカカンバ

これは「杉箸(すぎはし)アカカンバ」という福井県の伝統野菜です。アカカンバとは赤カブのことで、敦賀市の杉箸地区で150年以上前の明治時代から栽培されている固定種になります。この地域ではかぶや大根などを「カンバ」と呼んでいたそうで、赤いのでアカカンバということですね。

杉箸アカカンバ

杉箸アカカンバは果皮が赤くて果肉が白く、果肉にサシが入ったように赤みが差すのが特徴。ほろ苦さとほどよい辛みがあり、寒さが厳しくなるにつれ甘味が増すのだそう。

杉箸アカカンバ

収穫シーズンは10月下旬頃から12月頃で、シャキっとした歯ごたえがあり、ぬか漬けや甘酢漬け、ピクルスなどに利用され、葉の軸はたまり漬けに利用されます。また近年はボルシチやミネストローネなど洋風料理に調理されることもあるようです。

杉箸アカカンバ

今回購入したものは根の長さが約9.5cm、直径も9.5cmくらいで、果皮は明るい赤紫色。そして白い果肉の断面は、根の先端からインクを注入したように濃いピンク色がにじんでいました。

杉箸アカカンバ

これを甘酢漬けにして食べてみることに。漬けた翌日は果肉がピンク色でフチが赤かったのですが、さらに3日漬けると全体が濃いピンク色に染まりました。食感はカリッとした歯ごたえで、甘酸っぱさにほんのり苦みと辛みも感じられてちょっぴり大人の味。今年は厳しい残暑と水不足により収穫量が激減したそうですが、貴重な味を堪能できました。

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